酒処 はちわれ

わたしの お酒のおつまみ

花泥棒

7月12日、日曜日の午前は本当に退屈だった。やるべきことも、毎朝の服薬も、毎日のようにかかってくる母親からの電話の対応も、コーヒーを2杯飲むことも、描こうと思っていた絵を描くことも、すべて終わらせてしまっていたからだ。おまけに、テレビを付けれ…

クリーム色のソファ

7月8日、水曜日の朝は激しい雨と唸るような風が窓を打ちつけていた。水は風の流れに乗ってあちらこちらで暴れていた。こんな日はベッドから出るのが億劫だ。しかし、この日は嫌でも起床しなければならない理由があった。今日はかかりつけの病院で定期検診が…

孕んだ月

梅雨も半分が過ぎ、夏が近づいてきた7月2日の木曜日は、貴重な梅雨晴れの日であった。昨日までの豪雨と厚い雨雲は嘘のように消え去り、降り注ぐ日差しは紛れもなく初夏のそれであった。わたしは朝7時には起床し、久しぶりに部屋の換気をし、洗濯物を丁寧にベ…

諦める

先日、SpotifyにてとあるPodcastを聴いた。それは有名インフルエンサーが、様々なゲストを招いて話し合うという、ごく一般的なものであったが、今回のゲストはかの有名なHIKAKINさんであった。HIKAKINさんと言えば〈YouTuberという職業を確立した第一人者〉…

人生の専門家

わたしがこのブログを始めてからというものの、何度も記事の題材にしているものがある。人間が日々営む「生活」についてである。生きている人間なら必ず通る道であるし、あまりにも当たり前な概念なので、それについて今一度深く考えてみる機会などなかなか…

覗いていく?

人間の身体とは、言ってみれば口から肛門までの一本の管である。そして、すべての人間の管の中には、生々しい内臓と、「自我」という一般的に言えば「自分が自分であるということ」などという、様々な要素の絡み合った複雑な概念がぎっしりと詰まっている(人…

気まぐれ鳴き空

私の住む小さなアパートは、遊歩道に面している。そこにはいつも花が咲き乱れ、子供や散歩する飼い犬の笑い声が響いている。私はこの場所が大好きで、できることならここにずっと住みたいとさえ思っている。 ここは閑静な住宅街だ。私のアパートは住宅や分譲…

はいからさんが通る

先日は国家試験の合格発表であった。そして、それに無事に合格することができた。ふっくらとつぼみが顔を覗かせている桜が、わたしにも咲いたのだ。ここ最近は暖かい陽気が続いていて気分が良かったのだが、まためっきり冷たい陽気に戻ってしまった。 5年か…

黙祷

先日の記事にも書いたのだが、夏頃からずっと下の階からの騒音に悩まされていた。ラジオの話し声と重低音は、普段温厚なわたしでも感情をあらわにせざるを得なかった。とうとう耐えられなくなり、2回も管理会社より警告文を出してもらう事態になった。すると…

ブドウ糖は退屈

いつもなら書きたい題材やそれを表現するための言葉が自然と出てくるのだが、最近はそれがない。文章を書くことは大好きなので、書きたい気持ちはあるのだが、なかなかいいテーマが思い浮かばない。どこかへ出かけたりもしていないし、これといって面白い出…

生き血を飲む

にこやかに太陽がのぞく2月23日の日曜日、わたしはとある用事のために都内に出向いた。とある用事というのは、人生を左右する大切な試験、いわゆる国家試験のことである。 会場の大きな大学までの道は、東京によく見る、昔からあるような細い商店街になって…

みんなただの塊

わたしの人生は、よく使われる表現をすれば「ジェットコースター」のようなものだ。キラキラ光る水面のように生活が輝き出したと思ったら、ジェットコースターが山を越えおわり水面の水が引いていく。その繰り返しを生きている。 今はどうなのかというと、ち…

プリンセスから紐解く「女性」④

前回の記事では、「アラジン」のプリンセス・ジャスミンを深く考察し、ディズニーによるポリコレの始まりを見てきた。今回は、続編が絶賛公開中である「アナと雪の女王」を考察していく。今回は「女性像」というよりは、現代の課題である「多様性」という観…

プリンセスで紐解く「女性」③

前回の記事では、「リトル・マーメイド」「美女と野獣」を考察し、未だ根付くジェンダーに関するステレオタイプや、ディズニーによる女性の描き方の変化を見てきた。今回考察するのは実写映画化されて間もない「アラジン」である。それにあたり、あらかじめ…

プリンセスで紐解く「女性」②

さて、前回の記事では「白雪姫」「シンデレラ」の2つの映画から女性に対する固定概念を見てきた。今回考察していくのは「リトル・マーメイド」と、「美女と野獣」である。まずは「リトル・マーメイド」から考察していくことにする。前回同様、この記事は非常…

プリンセスで紐解く「女性」①

近年、「ポリコレ」という言葉を聞く機会が増えてきた。正しくは「ポリティカル・コレクトネス」と言い、〈政治的、社会的に中立の立場をとり、差別や偏見を防いでいく姿勢のこと〉である(Wiki 参照)。 皆さんは「ポリコレ」についてどう思うだろうか。私は…

un bel momento

1月17日の金曜日、わたしはとある場所を目指して寒空の下出掛けることにした。その場所とは、東京ディズニーシーに面するホテル、『ホテル ミラコスタ』内のラウンジ『ベッラヴィスタ・ラウンジ』である(実は筆者は大のディズニー好きである)。 ベッラヴィス…

冬木の下でゴッホ展

1月11日、土曜日の晴れのち曇りの寒い日、上野の森美術館で行われている「ゴッホ展」を観に上野まで古い友人と出向いた。1日歩き回っては疲れてしまって、せっかくのゴッホ展を見逃してしまいそうなので、昼頃からゆとりを持って出掛けることにした。紺色の…

天日の歓迎

今週のお題「2020年の抱負」 今日は1月2日、天気も良いので初詣に出向くことになった。朝は早く起床してコメダ珈琲のモーニングを食べた。そこでいただいた蜂蜜のかかったヨーグルトが濃厚かつ非常に美味で、蜂蜜が食わず嫌いであったことに気がついた。まる…

雑草を抜き続ける

ここ最近、文章を書くモチベーションが上がらなくなってしまい、しばらくブログから離れていた。これまで色鮮やかに移り変わっていた全ての景色たちが急に灰色になってしまう時があって、それが今だった。この時期に突入すると、音楽や文学やお花の色やテレ…

わたしはふくろう

お題「愛用しているもの」 わたしはときどき、心と体が引き剥がされてしまうような、自分が自分でないような気持ちになる時がある。それは例えるならば、「わたし」をというものをかたちづくっている自我そのものが、まるで幽体離脱をするかのように体からど…

女ひとり、心から

お題「ちょっとした贅沢」 今日は通院している大学病院への定期検診の日だった。秋晴れのうろこ雲から光が射すが、気温は師走のようである。思わず黒い厚手のタートルネックニットを選んでしまう。黒色に負けないように、深い夜空のように輝く青のアイシャド…

食について

以前にも似たようなことを書いたが、ひとの人生とは、まずたくさんの工程が積み重なってできた「日常生活」というものが基盤にあって成り立っているものである。日常生活が成り立っていなければ、いわゆる「人間らしい」と言われる文化的・健康的な人生は送…

時の贈りもの

11月4日、長い付き合いのとある友人から、素敵な贈りものをいただいた。わたしが日頃から愛用しているANNA SUIのフェイスパウダーと、同じくANNA SUIの上品でかわいらしいケースに入った、夜空のように輝くブルーのアイカラーである。 特にこのアイカラーは…

こころの水面

睡眠薬がないと眠れない。「眠れない」というのは一字一句文字の通り、一睡もできないということである。眠気はあるのに目は冴えて、頭の中では目まぐるしく映像が流れ、四肢はむずむずと疼く。そんな状態が朝まで続く。うとうとすることはあれど、決して眠…

つやつやの夜

今日は良く晴れていて少し暑かった。久しぶりに大学へ行った。あと4ヶ月ほどでとある国家試験を控えているから、みんなで黙々と勉強した。白くて狭く四角い教室には資料がびっしりと貼り出され、そこにはただページをめくる音と、ペンが机を叩く音、これから…

やさしい誘拐

お題「ひとりの時間の過ごし方」 自分から言うことでもないが、わたしは趣味が多いと思う。美味しいものをつくって食べること、お茶を飲むこと、本を読むこと、お洒落をすること、お寺や神社巡り、文章を綴ること、すべて大好きだが、特に好きなのは絵を描く…

聞いてよ、金木犀

つい先日、わたしは5年住んでいるお花の多い綺麗な住宅街に帰ってきた。ここ2か月は、用事で別の市に住んでいた。そのアパートはここよりもずいぶん広く綺麗で、立地が良かったから住み心地は抜群だった。それに、「住めば都」というのは本当にあって、2か月…

生活をゴミ箱へ

朝早く起きる。コーヒーを入れる。スマホをのぞく。お弁当の支度をする。シンプルなお洋服に着替えて、髪の毛をお団子に結い、顔を洗って化粧水を塗る。乳液もコットンで優しく塗る。歯を磨く。ファンデーションとうすい口紅だけの、簡単なお化粧をする。リ…

柄物を持つ

お題「今日の出来事」 100円ショップで素敵なポーチを買った。 安物でも、というより、安く買えて自分好みのデザインが選び放題なんて、とてもいい時代。自分にぴったりなデザインを選ぶことができた日には、誰かに自慢したくなる。 柄物が大好きだ。理由は…